楚喬伝
～いばらに咲く花～
©️中国 湖南衛視 2017
チャオ・リーイン、ケニー・リン、そしてショーン・ドウ出演作
南北朝西魏時代。魏国の水面下では国の覇権を巡る権力闘争が渦巻く。皇帝直下の諜報機関を率いる貴族 宇文玥と記憶喪失の娘 荊小六、人質として魏国にいる燕北世子が出会う。
荊小六は過酷な任務を遂行しながら、自分を「楚喬」と呼ぶ女の記憶を頼りに自身の出自を探す。
原作は『11处特工皇妃』
キャスト
荊小六・星児・楚喬
趙麗穎 チャオ・リーイン
宇文府本家 青海王 宇文玥
林更新 ケニー・リン
西涼世子 燕北王 燕洵
竇驍 ショーン・ドウ
魏皇帝／田小潔
魏七皇子 襄王 元徹／金珈
魏十三皇子 裕王 元嵩／牛駿峰 魏公主 元淳／李沁
魏太監 王大監／蘆永軍
皇貴妃 魏貴妃／孫寧
蘭淑儀（洛河侍女 蘭児） ／南笙
錦美人 錦心／陳圓媛
宇文本家前当主 宇文灼／郭峰
宇文玥侍者 月七／邢昭林
宇文灼親信 戦蛑／李昂
宇文玥月衛 月九／孫毅宇文玥月衛 月十五／袁泉
荊小六大姐 汁湘／彭豆豆
荊小六五哥 臨惜／丁楠
荊小六七妹 荊小七／苗苗
荊小六八妹（元嵩妻） 荊小八／朱聖禕
宇文府管事 宋大娘／劉玉翠
宇文府執事 朱順／傅迦
青山院 錦燭／曹曦月
青山院 錦偲／王嵛
青山院 阿蘿／李春嬡
刺客 櫻桃／劉羽琦
奴婢 卷毛頭／蔣依依
宇文分家当主 紅山院 宇文席／金士傑
宇文分家 庶子 宇文懷／王彥霖
宇文席息子 宇文昊／王東
南梁太子 蕭策／鄧倫
南梁秘府 桃葉／孫銥
南梁 青葦／曹馨月
南梁 侍女 綠莪／盧沁希
定北侯（燕洵父）燕世城／李昊翰燕世城夫人（皇太后養女 燕洵母） 白笙／李穎
燕北郡主 燕紅綃／王藝曈
燕北江湖勢力首領 仲羽／李若嘉燕洵部下 程鳶／胡春勇
燕洵書童 風眠／王子桀
燕北聖人 烏道涯／胡兵
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【第34話 女指南役、秀麗軍へ】
風雲令主（楚喬母）洛河／丁子玲
風雲令 左寶倉掌櫃 左寶倉／王春元
風雲令 燕世城軍師 東方忌／侯岩松 寒山盟諜者 蛇女／魏璐
勇敢參軍 杜平安／黃毅
咸陽城歐陽家 歐陽墨／何宇成
秀麗軍副将領 賀蕭／阮聖文
趙閥公子 趙西風／金瀚
趙閥主子（趙西風父） 趙貴／石劍濤
魏閥（貴妃兄） 魏光／鄭勝利
魏閥若様（魏光息子） 魏舒游／居來提
魏閥 魏舒燁／陳思瀚
雲綢封地王 景晗／張瑞
咸陽城 往生營首領 詹子瑜／黃海冰
咸陽城 往生營 蒙楓／苑子藝
咸陽城 往生營 夏蟲／馬熙米
咸陽城 書生 梁少卿／董春輝
咸陽城 星星／黃嘉琪
巴哈图 與楚喬 扎瑪郡主／康寧 巴哈图 與楚喬 扎瑪郡主配下 士達／張皓然
©️中国 湖南衛視
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【第34話 女指南役、秀麗軍へ】
燕北世子 燕洵の父 燕北 定北侯 燕世城が謀反の罪を着せられ燕一族が惨殺される。唯一生き残った燕洵は鶯歌苑に軟禁され命を狙われ続ける。
軟禁されてから間もなく三年。
燕洵暗殺に失敗し屋敷に禁足となっていた魏家 魏光嫡男 魏舒游の処分が解け、再び鶯歌苑が襲撃される。燕洵は軟禁が解けるのを機に魏の三大門閥に攻撃を仕掛けると決める。
楚喬（荊小六／星児）たちは宇文、魏、趙の三大門閥が関わる皇陵を襲い、三家を一網打尽にする事に。皇陵が放火され延焼。さらに中は水浸しで宝物が盗まれる。
刑部は総管 宇文懐を拘禁し、降格に。
宇文本家 宇文玥は燕洵に肩入れした件で皇帝の不興を買い辺境の地で反省を促されるが、辺境の地を守る魏七皇子 襄王 元徹と宇文玥は信頼関係を築き戦功を立て長安へ凱旋。驍騎営の副帥に命じられ襄王を補佐し都の守備にあたる事になる。
そして魏家当主 魏光は皇帝に陵墓の件を問われ急いで対策を練る。
燕洵は父親より切れ者。長安での動きは控え、燕北と賢陽の件は進めていいと指示する。
しかし賢陽の商人買収にかかった費用は巨額。
問屋組合は想像以上に強大な相手。利権を奪うにはさらに大金が必要と報告される。
燕北からの税収を元手に充てては？と助言されるが魏光はダメだと返し、今までの分も戻しておけ。資金不足は内部で補い傘下の商人から調達を。知られてまずい真似を今はできぬと言う。
魏光は魏家本家嫡男 甥の魏舒燁に不満もあろうが一族の危機。知らぬ顔はするまい。汚職で財を成そうが金で官職を売ろうがその程度のつまらぬ罪なら魏家は窮地に陥らぬ。門閥の長い歴史の中には汚い過去も。陛下は承知しておられると話す。魏舒燁は何の問題が？と聞く。
魏光は出来心で大罪を犯したと明かす。
皇帝が探させている白玉鼎は魏光が陵墓から盗み祖父の墓に埋葬した。永遠に露呈するはずはなかった。此度の件で発覚。後悔していると話す。
この事を知るのは我ら以外に一人。その者さえ始末すればあとは誰も知らぬ。その者は皇陵の一件で罪を被って罷免となった西南王 柳毅の息子 工部次官 柳申と教える。
二人のやり取りを耳が不自由なふりをした燕北世子 燕洵の配下の下男と宇文灼が各門閥に配しておいた男が盗み聞く。
鶯歌苑。柳申は魏光一派。魏光を倒す鍵を握る。柳申は罷免後 都を離れようとしていた。
燕洵、宇文本家 驍騎営副帥 宇文玥、魏舒燁が柳申を追う。
郊外で魏家の刺客に追い込まれた柳申の元へ楚喬が駆けつけ、守る。さらに宇文玥が現れ助太刀し柳申を保護する。刺客を率いた魏舒燁を宇文玥は逃し、柳申を都へ連行する。
皇宮。事が明るみとなり、魏一族の皆殺しの命が下り魏貴妃は皇帝の部屋の前で跪く。そこへ蘭淑儀（洛河侍女 蘭児）が来て、九霊台が賑わうと冷ややかに声をかけ部屋へ入って行く。
王太監はここまできては事態は動かせないと魏貴妃に言う。侍女も難関はこれから。お身体を壊してはと助言する。魏貴妃は宮中に上がった年の誕生日 陛下から賜わった簪を渡すよう王太監に頼み、その場を後にする。
魏府。魏光は全て私一人の罪。一族は関係ないと宇文玥に言う。宇文玥は陛下に通用すると？と返し、魏舒燁に魏殿を告発させるのが一族皆殺しを免れる唯一の手段だと話す。
魏光は宇文玥に感謝する。
宇文玥は魏舒燁は腐敗とは無縁。あなたの罪に連座する義理はないと言う。
皇宮。魏光は燕北の税収を私物化 黄金100万両。おおよそ燕北の民の食糧半年分。先帝の陵墓を鎮める宝物 白玉鼎を盗み魏家の墓に移した。天下を狙おうとでも？と皇帝は激怒し、一族皆殺しでも足りぬと怒鳴る。
宇文玥が白玉鼎も裏帳簿も明るみに出たのは魏舒燁の力と取りなし、魏光のみ斬首に。告発した魏舒燁はその功により魏家 新当主となる。魏家は土地と私兵の半分が召し上げられるに留まった。
宇文玥は魏貴妃に詫びるが、魏貴妃は兄は罪を犯した。舒燁を守り家名を残してくれたそなたを許すも何もないと言う。そして魏家は力を失った。舒燁、嵩、淳は疑いを知らず世事に疎い。今後は面倒をかけると話す
魏府。魏光の処刑の日 魏貴妃に言われ魏公主 元淳は魏舒燁を訪ね、慰める。
鶯歌苑。魏光は死んだ頃と楚喬が言う。
もっと苦しめるべきだった。こんな日は酒が飲みたくなると燕洵は言う。
楚喬に驍騎営の弓術指南役にと勅命が下る。
驍騎営を率いるのは魏七皇子 襄王 元徹。驍騎営は長安の名家の子弟が多く、派閥争いも激しいので代々指南官は皇子。
軍隊は男の世界。君を行かせるのは心配だと燕洵は言う。楚喬は私の実力を疑うの？驍騎営のお手並みを拝見ましょうと返す。
驍騎営。楚喬は秀麗軍に配属され、挨拶に行く。
秀麗軍 副統領の賀蕭が統領 薛致冷に暴言を吐き処罰されようとしていた。楚喬は勅命で赴任した新任の弓術指南役だと挨拶し、罪状を聞く。
薛統領は離反を唆す脱走の罪。魏の将たる身で日々帰郷を願うなど不埒な行いだと言う。
楚喬は上に報告をと言うが、薛統領は自分の部隊の規律を正して何が悪い？と返す。楚喬は都を守る秀麗軍はあなたの私兵ではないはず。襄王殿下と宇文将軍への報告が先では？続けるおつもりなら襄王殿下にご裁可を仰ぐと言い賀蕭を助ける。
襄王は楚喬の配属先を聞き、宇文玥を呼び、いつから人の差配を始めた？と聞く。
宇文玥は私は驍騎営の副帥 人員配置は役目のうちと返すが、襄王は惚れてるのか？と小声で聞く。宇文玥は答えず立ち去る。
襄王は軍中で女はろくな目に遭わん。虐げられ辱められるのが日常。まして驍騎営は貴族の子弟ばかり。元奴婢の女では采配が難しい。しかしあの娘の号令に従うのは全員が燕北出身で軍中でも爪弾きの秀麗軍。この配属は宇文玥の心遣いとしか思えんと側近に言う。そして配慮が無駄にならぬよう願うばかりと呟く。
賀蕭の手当てをしながら秀麗軍 烏丹瑜はあれは九幽台で世子の側にいた娘。燕世子と暮らし、ザマ公主との勝負で名を上げ、勅命で指南役として赴任した。魏で初の女武人として有名と話す。
では我らの思いを世子に伝えてもらえるかもと秀麗軍 葛奇は期待する。烏丹瑜は夢を見るな。赴任したてで我々の事を知らないだけ。拭いきれない汚名を耳にすればすぐ心は離れると言う。
葛奇は三年 帰郷出来ず、文を何百通書いても家の者は無視。父母は元気だろうか？新婚の妻は子を産んだはず。男女どちらだろうと言う。
楚喬が薬を持って幕舎に来る。
私を知っているので？と賀蕭が聞く。
長安で燕北人は僅か。あなたは賀蕭。葛奇。烏丹瑜。燕北では劉子業隊長の旗下だったと楚喬は答え、お大事にと立ち去る。
その夜 賀蕭は眠れず篳篥を吹いていた。
楚喬が声をかけ、篳篥を吹く友人がいる。燕世子。燕北では皆 篳篥を吹くの？と聞く。賀蕭は篳篥は軍中の楽器。私は父に教わった。世子は定北侯に教わったのでしょうと答える。
楚喬が家には三年帰ってないの？と聞くと賀蕭は二年と８か月も21日。今では帰るべき先も分からない。あの戦以来 兄は私を恥じとし系図から抹消し、妻は私と暮らそうと身重の体で燕北を出たが道中私の妻だと知られて惨殺された。盗賊はそれを義侠の行いと讃えられ朝廷の庇護下に。役人となったと話す。楚喬は妊婦を殺すような奴はいつか成敗すると言う。
私は裏切り者。許されぬ罪だと賀蕭は言う。
でも自害していない。お兄上は家名を守り、隊長の劉子業は秀麗山で悔いて自害。あなたは生きてると楚喬が返すと賀蕭は命を惜しんだと？私が死ねば秀麗軍はどうなる？命を預けてくれた者達が裏切り者と呼ばれる中 私以外誰が守ってやれる？あの者達はただの部下ではない。今では家族。いつか共に帰る。辛くても生きるしかないと言う。
楚喬は鼻で笑い。裏切り者にしては情が深過ぎると言う。
賀蕭は世子様は信じて下さるか？と聞く。
楚喬はあの人は一族を滅ぼされ、監視下に。三年の期限を控えいつ死ぬかも分からない。信じるかが大切？秀麗軍には同情する。趙東亭に騙され開門したのだから。でも北朔の虐殺後 燕北の黒鷹軍は決死の突撃で全滅。紅川軍も徹底抗戦の末全員果てた。秀麗軍は？愚かさゆえ燕北を破綻に導いた上 抗戦もせず長安に流れて来た。そうして無駄に命を長らえること三年。今では名実共に裏切り者。同情しても受け入れられない。屈辱に耐えるのは目標あってこそ。あなた方の目標は私には見えない。希望と折れない心がなければ人は生ける屍と同じ。先は長い。今後の道をゆっくり考えるといいと言う。
ーつづくー
