麗姫と始皇帝~月下の誓い~
(原題:秦時麗人明月心/麗姫伝)
©️中国 浙江衛視 2017
キャスト
公孫麗 役/迪麗熱巴
秦始皇帝 嬴政 役/張彬彬
荊軻 役/劉暢
韓申 役/李泰
嬴成蟜 役/蘇宥辰
公孫羽 役/楊哲
嫪毐 役/劉昊宸
蓋聶 役/王同輝
蓋蘭 役/張璇
祖太后 役/廖学秋
敏夫人 役/邱意濃
楚夫人 役/王汀
李仲 役/楊彤趙高 役/趙顧
燕 太子 役/白一翔
高漸離 役/姜毅
秦舞陽 役/劉陽
蒙武 役/黃騫
【第1話】約束
公孫麗たちは馬を駆る。
魏 大梁。食事の席でなぜ蓋聶殿は全てを捨て祖国 秦を脱出するのか尋ねる弟子 荊軻に師父 公孫羽(衛 濮陽統帥)は蘇秦の提唱した六国の同盟『合従』が失敗に終わり、秦は他国を狙い実権を握る相国 呂不韋は 狡猾な男で名将 信陵君を奸計により陥れ、魏を衰退させた。また荘襄王と趙姫の子 嬴政を太子に立て、臣下を抱き込み勢力を拡大。蓋聶殿は愛想を尽かし 国を捨てるのだろうと荊軻と孫の公孫麗に世情を話す。
公孫麗たちの祖国 衛はかつて秦と手を結んだものの攻め込まれ秦の属国となり、衛王は野王の地へと移され秦に軟禁されたも同然だった。公孫羽は衛の将来を憂う。
秦 西山狩り場。秦始皇帝 嬴政は狩りで射止めた鹿を持ち帰ろうとするが随行する宦官が、太后の寵愛を受ける宦官 嫪毐の許可なく持ち出せないと忠言。衛尉 李仲が宦官を咎めるが太后が決めた事に従っていると言われ嬴政は従う。
公孫麗は祖父らと秦を去ろうとする蓋聶に会いに行き、天下のために力添えして欲しいと頼む。しかし蓋聶は断り、私の行く手を阻む事ができれば力になろうと言い、公孫羽と蓋聶は剣を交える。
秦 長楊宮。太后 趙姫が嫪毐と睦み合っている所へ嬴政が弟 嬴成蟜を伴い来る。太后は無断で通すなと侍衛を咎め、頭痛が酷くて嫪毐に介抱してもらっていたと嬴政に言い訳する。嬴政は元服式のため成蟜と共に雍城へ参ると話す。
公孫羽は蓋聶に敗れ、さすがは天下一の剣客と礼を尽くすと私は世事に関わらぬがこれも縁と「秦を出る時 大将軍 蒙武の出陣を見た。秦は侵略を受ければ魏は和睦のために属国の衛の濮陽を差し出すだろう」と話し、立ち去る。
長楊宮を後にした嬴政は太后に腹を立てるが、成蟜がたかが宦官と言うが、嫪毐は去勢しておらぬとも聞き母上とは男女の仲と腹を立てる。声を潜め成蟜は兄上の敵は呂不韋のはずと言う。そこへ李仲が西山の鹿はご命令通りにと報告しに来る。
太后と嫪毐と共に休む床に、血だらけの鹿が置かれ気づいた2人は怯える。
大師兄 韓申から濮陽の様子を報告された公孫羽は民を無事脱出させるために荊軻と韓申に東西の城門を守るよう言い、荊軻に麗を守るよう言う。公孫麗は自分も戦うと言うが、公孫家の唯一の子孫 己の身を守る事を考えるよう公孫羽は言う。
元服式の前夜、宦官 毐嫪は兵士達に大王が暗殺され元服式に挑むのは偽の王と兵符を掲げ、太后の命により雍城へ向かい偽王を討ち大王の無念を晴らせと出陣令を出す。
ー紀元前241年 蒙武率いる秦軍が濮陽を攻撃ー
秦 雍城。秦始皇帝 嬴政は元服式に臨み、戴冠終了後 に濮陽陥落の報告を受ける。
衛 濮陽。城門を破られると公孫羽は韓申に安全な場所まで民を逃せと命じ、自らは時間を稼ぐため少数の兵で秦 大将軍 蒙武と四大名手 風林火山に立ち使う。
秦 雍城。大将軍 王翦から嫪毐が兵を率い向かって来ていると急報が入る。嫪毐は太后から兵符を奪い、息子を殺さないでと頼む太后を抱きしめ殺さねば殺されると話していた。
呂不韋はまさか嫪毐が謀反とはと言うが、嬴政は「そなたが太后に献上した男だろう」と言う。
衛 濮陽。公孫羽は民を守りながら戦う。安全な場所へ逃れた公孫麗は祖父の身を案じながら待つ。荊軻は師父は死を覚悟し、麗を守れと託されたと話す。公孫麗は公孫羽の元へ向かうが既に祖父は虫の息だった。公孫麗に己のために生きよと言い、荊軻に公孫麗を頼み公孫羽は亡くなる。
ー嬴政は成蟜と共に反乱軍を掃討した。だが嫪毐は 取り逃がしてしまうー
嬴政は容赦なく嫪毐一派を皆殺しにし、太后をも殺そうとするが呂不韋が止める。太后は謀反に加担したとし、雍城へ流刑 生涯幽閉と命じられる。
公孫麗と荊軻は公孫羽を埋葬する。
嬴政は朝議の身支度を整えながら懐から手巾を出し、幼き頃命を救ってくれた少女(公孫麗)と少年(荊軻)と共に月に誓った約束を思い出す。
【第2話】邂逅
ー紀元前238年 元服式を終えた嬴政は親政を執った。趙の邯鄲に生まれた嬴政は元の名を趙政という。趙では人質の子として幼い頃から辛酸をなめ尽くした。迫り来る趙軍の追っ手と振り下される剣が今でもありありと目に浮かぶ。秦に帰国後、嬴政と改名。即位した歳は僅か13歳と幼く華陽太后と相国 呂不韋に政治の実権を握られていた。積年の屈辱を晴らすべく嬴政は奮い立つ虎のように雄叫びを上げようとしていた。一方、嫪毐一派は事実上壊滅。仲父 呂不韋の情勢も地に落ちようとしていたー
秦 咸陽 正殿。秦始皇帝 嬴政は反逆者達を連れて来させ、温情は一切与えず全員の死罪を命じ、嫪毐の行方を捜す。
洛陽。公孫麗は祖父 公孫羽が言い残した信陵君の食客だった魯勾践に会おうと捜していた。偶然、同じ宿屋で公孫麗と嬴政は出くわし共に杯を交わす事になるが、幼き頃に出会っていたとは3人共気づかない。
酔いつぶれた嬴政は部屋を間違え、公孫麗の床で翌朝目覚めるが、孫と名乗り男装している公孫麗が女だと気づかぬまま部屋を出て行く。
趙という商人に扮していた嬴政は嫪毐の行方が見つかり公孫麗たちに挨拶し宿を立つが、宿で食事をしていた大勢の黒服の男達が一斉に店を出た様子を見た公孫麗と荊軻は不思議に思う。
洛陽郊外。呂不韋は密かに捕らえた嫪毐の所へ行く。拷問され繋がれた嫪毐はお前のために太后を籠絡し不義の関係を清算してやり、相国の位を守ってやったと呂不韋に言い放つ。その時、全て聞いたと嬴政が来る。嬴政は幼き頃、呂不韋に言われた言葉を引用し「何事も分をわきまえ出過ぎぬよう余が与えた命には決して逆らうな。そなたは全て余に従えばよい」と話し、先はまだ長い。今後余を苦しめ屈辱を与えた者どもを1人残らず同じ目に遭わせてやると言い立ち去る。
趙。秦が濮陽を攻め落としたと丹頂門 掌門 夏侯央は鮑野に報告され、公孫羽も戦死したと聞く。
習得した者は一国を倒す力を得るという200年以上前、剣客聶政が創始した『鵠落剣法』を手にしたい夏侯央は、後継者が公孫羽だと考えていたが、秦の風林火山に破れた事により剣譜は何者かに授けられたと考える。そして孫の公孫麗を捕らえるよう各地の弟子に命じる。
洛陽近郊 夜王の地 衛王府。衛王 角の所へ嬴政が訪れ、衛王は怯えながら対応する。嬴政は衛の民の暮らしを尋ね幼き頃の公孫麗の事を思い出す。
宿屋で寝ていた公孫麗の部屋へ男が押し入り、荊軻が助けに入るが、公孫麗を女だと確認して逃げて行く。翌日 宿を出た後、公孫麗は祖父から貰った簪を落とした事に気付き荊軻が探しに行き、公孫麗は近くの飯屋で待つ事に。そこで公孫麗は再び嬴政に会う。
荊軻は宿屋で丹頂門下の弟子に襲われ、公孫麗は嬴政を狙った嫪毐の残党らと争い嬴政を庇い刺される。嬴政は衛王府へ公孫麗を運び、手当てをさせ、共にいた荊軻を洛陽中を捜させるが見つからなかった。その頃、荊軻は丹頂門下の弟子達に追われ林で鮑野と対峙していた。
衛王府。治療した医者が部屋から出て来て、公孫麗の命に別状ないと言う。しかし面会したいと嬴政が言うと医者は渋り、あの侠客は女だと話す。
荊軻は間一髪の所で魯勾践が現れ救われ、嬴政は公孫麗の首飾りを見て驚く。
ーつづくー
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